皆さんこんにちは!妻のしろです
今回の本紹介では私には珍しく海外の作品です。
スティーグ・ラーソン「ミレニアム」がおすすめの作品なのでご紹介します。
「ドラゴン・タトゥーの女」
この作品は1作目がハリウッド映画化されているので、ご存じの方も多いかもしれませんね。
海外のミステリーやサスペンスがお好きな方や原作と映画の違いを楽しみたい方にはおすすめの作品です。
ミレニアム
作品の背景
こちらはシリーズでして、6作品あります。
しかし私が読んだことがあるのは3作目までです。
というのも、作者のラーソン氏は10作にも及ぶ作品の構想を持っていたのですが、出版を待たずして亡くなってしまいます。
この3作目までが作者本人の執筆によるもので、その後の3作は彼の構想を引き継いだダヴィット・ラーゲルクランツ氏が書かれたものです。
最初の3作品だけでストーリーが完結するように三部作仕立てに書かれています。
私はなんとなく進まず、まだ残りの3作品を読んでいないのです…。
作者のラーソン氏はスウェーデンの方でジャーナリストとして活躍されていました。
実はスウェーデンでは婦女暴行事件が多いらしく、作者はそれを世界に知ってほしいと考えていたようです。
本作はそういったことがテーマになっていますので、女性差別やレイプなどショッキングな部分も描かれています。
本書について
1作目「ドラゴン・タトゥーの女」の上巻は2011年9月発売です。
ページ数は406ページで下巻や続編も同じくらいのページ数があります。
ですがまったく長いとは思わず、続きが気になりすいすい読めました。
文庫本なんですが結構分厚いので、外出先に持っていくのには少し荷物になりますね。
あらすじ
1作目「ドラゴン・タトゥーの女」のあらすじをご紹介します。
主人公ミカエルはジャーナリストで女性に大変モテる男性。
バツイチで元妻に引き取られた娘も一人います。
「ミレニアム」という出版社の経営者であり、共同経営者で編集長のエリカ(既婚者)と長年にわたる肉体関係を伴うパートナーでもあります。
物語はミカエルが書いた記事が大物実業家に証拠不十分の名誉棄損で訴えられ、起訴されるところから始まります。
失脚し、世間のほとぼりが冷めるまで身を隠すことにしたミカエルのもとにある仕事の依頼が舞い込みます。
大手ヴァンゲルグループの会長であるヘンリックが自伝の執筆をしてほしいと頼むのです。
しかしこれは表向きの名目で、本当は36年前に行方不明となった姪の身に起こった真実をつきとめてほしいというものでした。
ミカエルは自分は探偵ではないと最初は断るのですが、多額の報奨金とミカエルを起訴した実業家の秘密を知っている、成功報酬として教えてやってもいいとヘンリックは言うのです。
結局ミカエルはこの依頼を受けることにし、ストックホルムを離れ、ヴァンゲル一族が暮らすヘーデビー島に滞在することになります。
そこで暮らすうちに一族の複雑な親戚関係やいざこざに巻き込まれていくのです。
そんな過去の事件の推理を任されたミカエルの助けとなるようにと、警備会社のフリーの調査員のリスベットがヘンリックによって派遣されてきます。
このリスベットは凄腕のハッカーでネットの世界では暴けないことなどないのですが、現実の彼女は性格に難のある扱いにくい人物なのです。
ミカエルとリスベットのコンビネーションによって、過去の事件は思わぬ方向へと進んでいきます。
後半につれてハラハラする展開となっていき、読み進める手が止まらなくなっていきます。
ぜひこの結末をご自身の目で確かめてみてください。
2、3作目へ続いていく魅力
その後2作目と3作目はリスベットを主人公としたお話が展開されます。
2「火と戯れる女」
3「眠れる女と狂卓の騎士」
1作目では謎に満ちていたリスベットについての詳細が描かれています。
不器用ながらも真っ直ぐに生きているリスベット。
この三部作を読み終わるころにはリスベットという魅力的なキャラクターを好きになってしまうことでしょう。
映画「ミレニアムドラゴン・タトゥーの女」
こちらの作品、第1作目「ドラゴンタトゥーの女」は映画化もされています。
2009年にスウェーデンで、2011年にはハリウッドで映画化されます。
私はハリウッド版しか観たことないのですが、その作品と原作の比較について書こうと思います。
※こちらはR15+の作品です。
映画の雰囲気
この作品の一番のポイントは話が進むにつれ過去が明らかになっていき、予想外に結末を迎えるところです。
映画は終始薄暗い雰囲気で、ヴァンゲル一族の不審な点や排他的な振る舞い、そして凄惨な事件の様子、後半のハラハラとした展開に合っていると思います。
また、映像だからこそスウェーデンの暮らしぶりや風景など写っており、原作ではイメージしかなかった遠い外国がわかりやすく感じられました。
またこの作品はR15+でショッキングなシーンも多くあります。
テーマが女性が被害者の事件を取り扱うものなのでそういった場面が多く、特にレイプシーンでは目をそむけてしまうほどでした。
これらはこの作品の上で欠かせない部分であることはわかるのですが、なんとも痛ましい…。
ですがこうした凄惨な事件があるという事実を伝えたいという点では、インパクトを与えることに意味があるのかもしれません。
ちなみに私は映画を観たあとに、原作を読みました。
どちらが先でも問題ないくらい、映画も原作に沿った作品になっていると思います。
リスベットの再現度が素晴らしい
リスベット役のルーニー・マーラの外観が完璧ですね。
かわいらしい顔立ちでありながら、パンクファッションに身を包んだところは原作のイメージそのままだと思いました。
そんな彼女が演じるリスベットの破天荒な様子も見ていてドキドキさせられる映画となっています。
原作のリスベットのほうがもっと自由で突拍子もないメージがあったかなと思いますが、表現上難しい部分もあったでしょう。
それでも再現度は高いと思います。
おまけ・映画にまつわる話
余談なのですが、当時私が上映を見に行った際のエピソードをひとつ…。
上映当時、私は学生で同級生の女の子と見に行きました。
そのころ私たちは映画を見に行くのにハマっていて、二人でよく出かけました。
この映画を選んだきっかけは、テレビの隙間番組で映画紹介されていたことで、おもしろそう!と下調べもせず、友人を誘ってしまいました。
チケットを買う段階になって、「あれ?R指定なのか」と気づき、上映が始まって女性事件を扱った作品と知ってびっくり!
レイプシーンなどでは友人になんてものを見せてしまったんだと、内容よりも彼女の反応が気になって仕方がなかったですね。
途中まではそんなことばかり気にしていましたが、後半はやはり作品にくぎ付けになってしまいましたね。
幸い彼女も楽しんでくれたようで安心しました。
その後も私と彼女で映画を見に行くことは続くのですが、その後はちゃんと下調べをし、アクションやアニメなどを見に行くことがほとんどとなりました。
こちらの映画はおすすめなんですが、一緒に見る人が選ぶ作品かなと思います。
私と同じような失敗をされないようにお気を付けください。
ですがもちろん面白い作品ではありますよ。
原作も映画もおすすめです
ぜひご覧ください。
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