皆さんこんにちは!妻のしろです
最近読んだ本をご紹介します。
最近本を読むペースが落ちてきてしまいました。
焦らず好きな時に読めばいいのですが、本の当たりはずれもあり、ちょっとペースダウン中です・・・
そんなときにも読みやすいほっこりする本をご紹介します。
読書の秋にいかがですか?
疲れたときは自然との生活で癒されたい!
梨木香歩「西の魔女が死んだ」
中学生になった「まい」は、学校になじめず田舎に暮らしている西の魔女こと、おばあちゃんの家でしばらく生活することにします。
おばあちゃんから教わる魔女の修業は、自分の意志で物事を決めること。
おばあちゃんとの豊かな自然のなかでの生活が、まいに転機を与えてくれます。
この作品は映画化もされるほど有名なので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
お話も長くないのでさくっと読めますね。
何かしんどいときには、のんびりとした自然の中でそのありがたみを感じながら生活することが一番ではないでしょうか。
すきま時間にも何かをしていないと落ち着かない、もったいないと感じてしまう現代人の私たち。
今の現代人に必要なことが描かれていると思います。
やまとけいこ「黒部源流山小屋暮らし」
こちらは北アルプスにある薬師沢小屋で働く作者の山小屋暮らしを書いたエッセイです。
イラスト付きで読みやすく、リアルな山小屋生活が感じられます。
山小屋にやってくる登山客との一期一会の出会いや、ハイシーズンの大量に押し寄せる宿泊客、食料をめぐる野生動物との攻防など、面白く読めました。
ですが、私には山の地理がよくわからないので、ちょっとピンとこないところもありました。
今年の初めに読んだ角幡雄介さんの本にハマってから、登山や探検の本も読むようになりました。
↑こちらで紹介している「極夜行」はおすすめなので、ぜひ読んでみてほしい1冊です。
私は登山はしないのですが、わざわざ時間をかけてでも不便を楽しむのはロマンがありますね
どんな人生の終わりを迎えたい?
桜木紫乃「家族じまい」
美容室でパートとして働く智代は、子どもも独立し夫と落ち着いた二人暮らし。
ある日妹から、母親が認知症になったという電話が入る。
母の様子は気になるものの、横暴なふるまいをする父から逃れるため、両親とは距離をとって生活してきた。
いまさら親とどう接していけば良いのか?
どんな選択をしたら親のためになるのだろう?
家族それぞれの視点から描かれる、老後や家族関係について書かれた小説です。
桜木紫乃さんの小説はいくつか読んでいて、リアルな生活の風景や登場人物の心情が特徴です。
こちらも親がボケてしまうというハードでつらい現実が描かれています。
いつかは対面するであろう、親の介護問題に複雑な気持ちを抱きました。
小川糸「ライオンのおやつ」
雫は若くして病魔に侵され、終末期を「ライオンの家」という瀬戸内海の島にあるホスピスで過ごすことを選択する。
もう死を待つばかりの時間のなか人生を振り返って、本当に悔いのない生き方だっただろうか。
このライオンの家では、毎週日曜日には入居者のリクエストのおやつが振舞われる。
あなたの人生最後に食べたい思い出のおやつは何ですか?
第17回本屋大賞の2位に選ばれたことのある作品です。
この小説では、悔いのない人生や本当にしたいことを問いかけています。
また、死への恐怖は誰にでもあるものですが、その恐れをなくし、やさしい気持ちにしてくれると思います。
↓以下は個人的な意見です。
ネタばれ、辛口コメントにご注意ください。
私は小川糸さんの小説では「喋々喃々」が好きで、このブログで本レビューを書いた最初の本でありますし、今も紙の本で家に持っているお気に入りの1冊です。
ですが、この「ライオンの家」は正直好みではなかったです。
テイストが小川糸さんの代表作「食堂かたつむり」と似ていて、現実味のないふわふわとした設定であまり説得力のない内容に感じられました。
(「食堂かたつむり」はご都合主義すぎる、という感想を持ちました)
とってつけたような入居者の設定やあだ名のくだりは、ちょっと好きになれません…
リアルな病床生活や死後についてではなく、悔いのない人生がテーマだとわかるのですが、主人公雫の生と死への葛藤があっさり回想として書かれるのみ、若くして亡くなるという年齢設定もあまり生かされてない。
30代で達観しすぎではないか?
また、死後のおじ家族のエピソードも蛇足に感じました。
私の感想はこういったところですが、肯定的な感想をお持ちのかたがほとんどのようで、この雰囲気が好きな人は多いと思います。
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