皆さんこんにちは!妻のしろです
今回は最近読んで面白かった本をご紹介します。
予約して待ちに待った本や新しく開拓してよかったおすすめ本について書いています。
ぜひ参考にしてみてください。
おすすめ小説をご紹介
山内マリコ「あのこは貴族」
生まれも育ちも東京の箱入り娘・華子は結婚に焦り、お見合いを繰り返しては撃沈していた。
しかし親戚からの紹介で、ついに”優良物件”の弁護士・幸一郎に巡り合う。
一方、大学進学を機に上京した地方出身の美紀は、金欠を理由に慶応義塾大学を中退。
その後なんとか東京での生活にしがみついてきたが、30代になり身の振り方に困り始めていた…
階級の違う二人の女性が意外なきっかけで巡り合い、互いの人生に影響を及ぼすことになる。
この作品はずっと気になっていて、やっと図書館で借りられた小説です。
昨年2021年には映画化もされましたので、ご存じのかたも多いと思います。
思っていた方向性とは違っていましたが、とても面白かったです。
上流階級の華やかな暮らし、あこがれるな~
と、庶民の身では思うのですが、そんな恵まれた環境でも悩みや葛藤をもっているもの。
生まれた家柄や環境が人生のすべてではなく、自らの意思で選択し成長していくことができる、そんなメッセージのある作品でした。
映画にも興味がわいてきました。
米澤穂信「黒牢城」
昨年末に読みたい本であげたのですが、図書館で60人待ち。
半年待ってようやく順番が回ってきました。
こちらは第166回直木賞を受賞したミステリー時代小説です。
織田信長が統一する時代に実在した人物、荒木村重を主人公に、有岡城内で起こる不可解な事件を囚人として捕らえた軍師・黒田官兵衛とともに紐解いていくというもの。
戦国時代ならではの事件の背景や勢力争いが描かれています。
出典:ニッポン旅マガジン
現在の有岡城跡地
最初は言葉遣いがなかなか馴染めず進まなかったのですが、ストーリーが進むにつれて違和感なく読みことができました。
私は歴史が得意ではなくて、必要に迫られた時しか勉強してこなかったのですが、作者の米澤穂信氏の作品は好きなので読んでみました。
私は村重なる歴史上の人物さえ知らなかったのですが、私と同じく知識がなくても楽しめる作品になっています。
宮西真冬「友達未遂」
全寮制の女子高を舞台に、ルームメイトである4人の生徒を主人公にした作小説です。
それぞれに人には言えない背景を背負って入学してきた4人は、同室の仲間でありながらお互いを信用しあえずよそよそしい雰囲気になっていた。
家族に支配された人生、初めての挫折、他人へのあこがれや妬みや嫌がらせなど、10代らしい葛藤と全寮制の女子高という閉鎖的な世界が描かれています。
以前にも紹介した同じ作者の「誰かが見ている」と似た構図になっています。
「誰かが見ている」の紹介記事はこちら↓
4人の女性の、表面ではわからない裏の顔や心の内をテーマにしたものです。
ですが、こちらは高校生らしく親に左右されつつも、自由や個性を認めてほしいという若さある作品だと思います。
千早茜「ひきなみ」
瀬戸内海の島を舞台にした小説です。
東京の親元を離れ、島に住む祖父母に預けられた葉にとって、島で出会った同級生の真以は、馴染めない島での生活で頼れる唯一の人だった。
中学生になった二人にある事件が起こる。
島に脱獄囚の男が逃げ込み、真以はその人物とともに出奔してしまい、二人の関係はそれきりになってしまう。
その後、東京に戻って大人になった葉は、ひょんなことから真以に似た人にたどり着く。
自分は真以に裏切られたと感じながらも真以のことが忘れられない葉は、真以に会うことを決意する。
お互いに引き合っているのに、不器用で気を使いあってしまう二人。
ジェンダーについても取り扱った作品で、最後のさわやかな結末にはほっとした気持ちになりました。
幼心にもおかしく感じられる男女差の風習を、社会人になってからも苦しめられる。
このような問題を、もっと提起できる世の中になるとうれしく思います。
新しい本も読みたいけど、本棚をみてみると…
読まなくなった本は潔く処分
ついつい新しく読みたい本にばかり目がいってしまいますが、本棚にまだまだ思いきれない本が残っています。
「もう一度読んだら処分しよう」と思うのですが、図書館で予約の本がまわってくれば後回しになりがち・・・
そもそも、そうしてすぐに読む気になれない時点で、もう自分にとって必要ではなくなってしまったものなんですよね。
先日、部屋を片付けたい気持ちに駆られ、本を売ってきました。
私は新作や話題の本を持っているわけではないので価格は二束三文。
ですが、すっきりしたし、断捨離したい欲が満たされました。
夫も手放す本を出してくれたし、心は晴れ晴れです♪
本もファッションアイテムのように、自分にとって旬があるものです。
以前ハマったシリーズなども、いちから読み直す気にならなければ潮時かもしれませんね。
ぜひ、お手持ちの本を見直してみるのはいかがでしょうか?
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