そんな経験が、皆さんもあるかと思います。
割れたり、欠けたりした食器を直す方法として「金継ぎ」がありますが、自分でやるには手間が掛かったり、道具も高いです。
金継ぎ初心者セット 8,360円(税込)
上記のセットの説明から引用すると、以下の手順が必要です。
(1)漆固め 透漆を薄く塗ります。
(2)接合(麦漆接着) 透漆に小麦粉を混ぜて糊を作り、接着します。
(3)余分な麦漆を削り取ります。
(4)刻苧付け 透漆に木粉・刻苧粉を混ぜて刻苧漆を作り、欠けた部分を直します。
(5)錆漆付け 透漆に砥粉を混ぜて錆漆を作り、薄く塗ります。
(6)錆研ぎ 砥石で錆漆を平滑に研ぎます。
(7)塗り 弁柄漆を使い薄く塗ります。
(8)塗りの研ぎ 砥石で平滑に研ぎます。
(9)金蒔き 弁柄漆を薄く塗ります。その上に金粉を真綿に付けて蒔きつけます。
(10)金粉固め 金粉の上に透漆を薄く塗り、透漆を拭き取ります。
正直、ここまでの手順を初心者がやるのはとても難しいです。
ですが、どうしても直したい食器があった場合は、「プロに任せる」か「自分で直す」しかありません。
今回は、金継ぎの「修理依頼」をする場合と「自分で直す」方法をご紹介します。
また、本格的な金継ぎ方法を学びたい方向けに「金継ぎ教室」の紹介もします。
プロに依頼する場合と、自分で直す場合との費用の比較もしているので、ぜひ読んでみてください。
この記事で分かること
- 金継ぎ修理依頼先4選
- 自分で修理する方法(簡易版)
- 金継ぎの手順
- 金継ぎ教室2選
【比較】修理依頼先4選
基本料金 | 2~3片:5,500円 4~6片:7,000円 以降1片ごと:500円/片 ※破片の大きさにかかわらず。 |
追加修理代金 | ヒビ1箇所につき:300円 欠け1箇所につき:500円 欠け(厚め/7mm以上)1箇所につき:800円 釉薬なし・マットな釉薬等:1,000円 |
仕上げ代金 | 漆仕上げ:100円/cm 錫仕上げ:150円/cm 銀仕上げ:250円/cm 金仕上げ:500円/cm |
納期 | 2~3ヶ月 |
※見積もりは現物を送ってから確定。(あくまで目安の料金)
※往復の送料はお客様負担。
※税別価格。
欠け(小) | 金:5,400円〜 銀:5,100円〜 色漆: 4,900円〜 |
欠け(中) | 金:6,000円〜 銀:5,700円〜 色漆:5,500円〜 |
ヒビ | 金:6,300円〜 銀:6,000円〜 色漆:5,800円〜 |
割れ | 金:6,700円〜 銀:6,400円〜 色漆:6,300円〜 |
納期 | 約4か月 |
※aeru以外商品の値段
※税別価格。
※あくまで参考価格。修理品箇所の大きさや素材によって価格変動。
※往復の送料、振込手数料はお客様負担。
欠け・ヒビ | 1点:3,500円 ※欠けたパーツが大きく無い場合は別途お見積もり。 |
割れ | 1点:5,000円 ※ 割れたパーツが多い場合は別途お見積もり。 目安:3パーツ以上。 |
納期 | 約4週間 |
※3点以上ご依頼の方は1,000円割引。
※往復の送料はお客様負担。
どの依頼先もそれなりの金額が掛かりますし、納期まで時間が掛かります。
やはり、安く済ませるには自分で直すのが一番手っ取り早いです。
なので、初心者でもでき「簡易版」の金継ぎ方法を紹介したいと思います。
自分で修理する場合
必要な道具
上記の6アイテムを使用します。
これらの合計金額は約2,000円です。
(食用油は自宅にある物を使用するとして合計金額より除外)
修理する食器
すでに金継ぎした箇所がありますがさらに欠けがひどくなったので、今回は再度の金継ぎになります。
今回は縁の部分が少し欠けている程度なので簡単ですが、真っ二つに割れてしまった場合でも今回の方法が使えるので、ぜひ参考にしてみて下さい。
金継ぎの手順
①エポキシパテで補修部分を埋める
②サンドペーパーで削る(粗い→細かい)
③漆と金粉を混ぜて、補修部分に塗る
④2~3日乾燥させる
簡易版での金継ぎ手順は、上記の4ステップです。
順番に紹介していきますね。
エポキシパテで補修部分を埋める
※手に付くと固まるのでビニール手袋を使用。
欠けた部分にパテを塗り込みます。
(割れている場合は接着剤のように、割れた欠片をくっつけます)
サンドペーパーで削る
約1時間程乾燥させたら、粗い(180番)サンドペーパーでパテを削ります。
続いて、細かい(2000番)サンドペーパーでパテを削ります。
(目が細かいサンドペーパーで削る事で、表面が滑らかになります)
漆と金粉を混ぜて、補修部分に塗る
筆で補修部分に塗ります。
(マスキングテープがあると綺麗に塗れますが、後で修正できるので無くても良いです)
なるべく薄く塗るの方が、見栄えが良いです。
塗り終わったら、食用油で筆に付いた漆を拭き取ります。
(筆に漆が残っていると固まってしまうため)
2~3日乾燥させる
段ボール箱の底にビニールを敷き、水で濡らしたキッチンタオルと一緒に食器を入れます。
フタをして2~3日ほど放置します。
漆がよく乾く条件
高音(20~30℃)
高湿度(70~85%)
上記の条件にするため、高音多湿になる場所に段ボール箱を置いておきます。
(乾燥が足りない場合はキッチンタオルを交換して、適宜乾燥を追加して下さい)
完成
・漆に軽く爪を立てて、跡が付くようなら、追加で乾燥させます。
(目立たない箇所に爪を立てて下さい)
・漆を塗りすぎてしまった箇所があったら、サンドペーパーで削ります。
(パテを塗った箇所まで削らないように注意)
金継ぎ教室の紹介
上記の方法は、あくまで簡易版なので初心者でもやり易いように紹介しています。
なので、どうしても上手くいかない場合もあると思います。
そういった場合は、上記の依頼先に依頼するか、「金継ぎ教室」に通うという方法もあります。
金継ぎが習える場所は限られるので、どこでも学べるオンライン教室をご紹介します。
【比較】オンライン金継ぎ教室2選
2つの教室を比べてみました。
安さで言うと「金継ぎラウンジ」が良さそうですが、マンツーマンで習いたいと言う方は、少し高いですが「つぐつぐ」をオススメします。
まとめ
依頼した場合、自分で直す場合、教室で習う場合と、3つの方法をご紹介しましたが、直したい食器によってやり方は変わります。
どうしても直したい大事な食器
プロに依頼お金を掛けたくない
自分で直す自分で直してみたい(金継ぎをしてみたい)
教室で習う
今は壊れた食器が無いとしても、これから先、大事な食器を壊してしまう時が一度はあると思います。
そんな時に「金継ぎ」という方法があったなと思い返して頂ければ幸いです。
今回の記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
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