皆さんこんにちは!妻のしろです
チョコレートはお好きですか?
チョコレートって中毒性があって、一つ食べると止まらなくなってしまいますよね。
今回はチョコレートを取り巻く境遇の違う2人の物語を描いた小説、藤野恵美の「ショコラティエ」をご紹介します。
ショコラティエ
あらすじ
母子家庭で育つ聖太郎は小学生のとき、クラスメートで製菓会社の御曹司の光博に誕生日パーティーに招かれます。
聖太郎はクリスチャンである両親の影響で幼少から教会に通っていたものの、父の死をきっかけに信仰に疑問に持ち、気分がふさぎがちになっていました。
しかし光博の誕生日パーティーで人生を変えるものに出会います。
チョコレートフォンデュです。
チョコレートの泉に魅了され、お菓子作り、そして光博との友情が芽生えます。
光博の広い家でお菓子作りをし、友情を深める2人ですが、やがて聖太郎は母子家庭の自分と御曹司の光博とでは住む世界が違うことに気づきます。
聖太郎は公立中学へ、光博は私立中学へ進学したことにより2人は疎遠になっていきます。
一方光博は製菓会社の創業者である祖父を亡くしたことにより、自分は親によって敷かれたレールを進んでいただけで、自分の叶えたい夢も才能もないことに気づき、やさぐれてしまいます。
2人はどんな道を歩んでいくのでしょうか。
また、2人はまた接点を持つことはあるのでしょうか。
お菓子の町神戸を舞台に、チョコレートを扱った物語です。
境遇の違う2人
立場や育ちなどの境遇の違う2人をテーマにした小説というのは結構ありふれていると思います。
この作品でも小学生のころに知り合った2人がどのような経験を積み、何を考えおとなになってゆくのかが描かれています。
母子家庭で余裕のない暮らしの聖太郎と、御曹司で何でも与えられてきた光博。
2人の悩みの違いや成長過程がよく書かれています。
チョコレートの魅力
この作品の中で一貫してチョコレートに描かれていることは、チョコレートは食べた人に幸せな気持ちをもたらしてくれるということです。
光博の親の製菓会社の主力商品は子供向けの「ピースチョコ」というもので、「幸せのお菓子」とパッケージに書かれています。
また、聖太郎が光博の誕生日パーティーで食べたチョコレートフォンデュに魅了されたときはもちろん、フランスのショコラを食べたときも衝撃的な美味しさに心が震えたと書かれています。
きっと誰にとってもチョコレートとは贅沢で、幸せな満たされた気持ちになれる、そんな魅力を伝えたかったんだと思います。
お菓子の町神戸
この小説の舞台は神戸で、洋菓子店の多いことで有名ですよね。
私は関西に住んでいるので神戸には馴染みがあります。
神戸に出かけるとどこかのお店でケーキを買って帰ります。
選ぶときもウキウキ、帰る道中もルンルン、食べてみるととっても美味しい。
やっぱり甘いものって幸せな気持ちにさせてくれますね。
そんな思いが伝わってくるような地元の洋菓子店が登場します。
このへんのエリアだなーなどと想像しながら読むのも楽しいです。
同じく神戸の洋菓子店が出てくる作品で、上田早夕里「ショコラティエの勲章」もおすすめです。
お菓子の魅力
私は甘いものが大好きです。
同じように甘いものを召し上がる方ならわかると思いますが、お菓子って食べるととても幸せな気持ちになれますよね。
人を笑顔してくれる力があります。
そんな魅力にとりつかれた聖太郎と光博の2人がどんなお菓子づくりをしていくのか、ぜひ読んでみてください。
よろしければ以前の本紹介の記事もご覧ください。
同じくおいしそうな食べ物が登場します↓
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