自分の作った楽曲や楽譜を動画化したいと考えたことはありませんか?
せっかく自分で作った曲を、どうせなら多くの人に聞いて貰いたいですよね。
ただ、動画投稿サイトに投稿したくても、自分で演奏するのが苦手だったり、そもそも楽器が弾けない人もいると思います。
そこで、MIDI Trailというピアノロール動画を作るソフト(アプリ)を使えば、あなたの作った楽曲や楽譜が簡単に動画化できます。
また、動画撮影のやり方、サムネイルの作り方も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
- MIDI Trailの使い方
- ピアノロール動画の作り方
- サムネイルの作り方
MIDI Trailの使い方
ソフトをダウンロード
出典:Midi Trail
まずソフトをダウンロードしましょう。
こちらのサイトからダウンロードできるので、対応しているOS(WindowsかMac)に合わせた方を選択してください。
なお、私はWindowsを利用しているので、この記事ではWindowsでの利用方法を解説しています。
MIDI Trailを起動
ダウンロードしたZipファイルを開き、「MIDITrail.exe」ファイルを開きます。
DAWソフトや楽譜作成ソフトから出力したMIDIファイルを、MIDI Trailにドラッグ&ドロップします。
表示方法の種類
ピアノロールの表示方法は、以下の5種類があります。
- Piano Roll 3D
- Piano Roll 2D
- Piano Roll Rain
- Piano Roll Rain 2D
- Piano Roll Ring
Piano Roll 3D
Piano Roll 2D
Piano Roll Rain
Piano Roll Rain 2D
Piano Roll Ring
表示方法の変更
それぞれ異なった見た目なので、曲に合わせて表示方法を変更してください。
操作方法
ちなみに、操作方法は「Help」→「Manual」からも見れるので、ここでは最低限の操作だけを引用&加筆して紹介します。
演奏の開始/一時停止/再開/停止
動画を撮影するために必要なのは「演奏の開始/一時停止/再開」くらいしか必要ないので、最低でも「SPACE(スペース)」で再生されることを覚えておきましょう。
三次元空間内の視点移動
キーボード操作
左手の人差し指をD、中指をW、薬指をA、に載せて操作します。
視点の選択
Viewメニューから「Viewpoint 1 / 2 / 3」を選択するか、次のキーを押すと、標準の視点に移動することができます。
ウィンドウサイズの変更
「View」メニューから「Window size...」を選択すると、ウィンドウサイズ設定ダイアログが表示されます。
お好みのウィンドウサイズを選択してOKボタンを押してください。
なお、演奏中/一時停止中にウィンドウサイズの変更はできません。
表示/エフェクト選択
「View」メニューで表示/エフェクトの有無を切り替えることができます。
背景設定
MIDI Trailでは任意の背景を設定できます。
曲の雰囲気に合わせて画像を変更したい場合は、任意の画像ファイルを用意してください。
「Option」メニューから「Grapic...」を選択。
Background image file pathの「...」を選択して、背景にしたい画像ファイルを選択。
選択後「OK」をクリックすれば、背景が変更されます。
カラー設定
「Option」メニューから「Color...」を選択すると、カラー設定ダイアログが表示されます。
カラーパレットを選択して好みの配色に変更することができます。
演奏中/一時停止中にカラー設定の変更はできません。
「Edit...」ボタンをクリックすると、カラーパレット編集ダイアログが表示されます。
カラーパレットをカスタマイズすることができます。
デフォルトのカラーパレットを編集することはできません。
グラデーションツールの使い方
①にて始点の色を、②にて終点の色を変更できます。
③をクリックすると、始点から終点までの色がグラデーションで表示されます。
④のOKをクリックするとグラデーションカラーに設定ができます。
ただ、MIDIのチャンネル数に合わせてグラデーションを変更しないと全て同じような色になります。
例として、MIDIのチャンネル数が5つの場合、終点を「Ch.5」に合わせて、同様にグラデーションを設定します。
この設定により、チャンネル別に色の変化が分かりやすくなります。
どのようなグラデーションにするかは自分の好みで設定してください。
MIDIのチャンネル(トラック)設定(Cubase)
MIDIのチャンネル設定に不備がある場合、全てチャンネルが同じ色になってしまうことがあります。
Cubaseの場合、選択しているトラックのチャンネル部分を変更する必要があります。
チャンネル部分をクリックして、トラック数に合わせたチャンネルに設定しましょう。
画像の例の場合、「トラック5」を選択しているので、「チャンネル5」に設定します。
他のトラックも同じチャンネル数になっていた場合、トラック数に合わせたチャンネルに設定してからMIDI書き出しをしてください。
動画の撮影方法
Windows PC で画面をキャプチャー
MIDI Trailの画面を動画化するには、PCの機能でキャプチャーする方法が簡単です。
MIDI Trailのウインドウを選択した状態で、以下のコマンドをキーボードで操作してください。
Windows:「ウィンドウズキー + G」
MAC:「Command + Shift + 5」
なお、私はWindowsを使用しているので、今回はWindowsでの操作を紹介します。
キャプチャウィンドウが表示されるので、□の録画ボタンをクリックして、録画を開始してからMIDI Trailの演奏を再生してください。
(録画ボタンは「ウィンドウズキー + Alt + R」でも開始できます)
録画中はマウスカーソルもキャプチャされてしまうので気を付けてください。
録画が開始されると、以下のウィンドウが表示されます。
MIDI Trailの演奏が終了したら□の停止ボタンをクリックして録画を終了してください。
録画した動画は、「PC → ビデオ → キャプチャ」のフォルダに保存されます。
動画を編集
動画をキャプチャーするだけだと、開始と終点に余計な余白ができてしまいます。
なので、動画編集ソフトを使用して余白を編集しましょう。
余白を編集するだけなら無料のソフトで十分です。
こちらの記事から、おすすめの動画編集ソフトを参考に選んでみてください。
無料ソフトの「Clipchamp」で編集する方法はこちら。
サムネイルの作り方
おすすめのイラスト制作ソフト
動画を投稿した際には、映えるサムネイルを作った方が再生数が増えるでしょうが、デザインセンスが無ければ作るのは難しいでしょう。
なので、素人でもそれなりにデザインできるイラスト制作ソフトを使ってサムネを作る方法を紹介します。
MediBang Paint(メディバンペイント)
私はサムネを作る際、「MediBang Paint(メディバンペイント)」を使用しています。
有料版、無料版とありますが、無料版だけで十分なスペックがあります。
こちらからダウンロードできるので、ご使用のOSに合わせたファイルをダウンロードしてください。
MediBang Paintを使用したサムネの作り方
アカウント作成
MediBang Paintを利用するにはアカウントを作成する必要があるので、インストールの際にはアカウントを作成してください。
ソフトを立ち上げてから一度ログインすれば、その後は毎回パスワードを入力せずに起動できます。
なお、私はWindowsで利用しているので、Windowsでの操作説明をします。
キャプチャ動画をスクリーンショット
まず、MIDI Trailを録画した動画から、サムネにしたい場面をスクリーンショットで保存します。
動画のウィンドウだけを保存したい場合は「Alt + Print Screen」にて保存できますが、余計な下部分の表示はトリミングして消しましょう。
MediBang Paintで編集
テキストを挿入
MediBang Paintに、スクリーンショット画像をドラッグ&ドロップしてください。
なお、「ファイル → 新規製作 → 新規タブに貼り付け」の操作でも、スクリーンショットを貼り付けることもできます。
そして、左側のツールから、「テキストツール(T)」をクリックしましょう。
マウスのカーソルがテキストカーソルに変わるので、適当な場所でクリックしてください。
MediBang Paintでは無料で様々なフォントが使えるので便利です。
好みのフォントを選択して、曲名等の文字を挿入しましょう。
イラストを挿入
出典:イラストAC
サムネにイラストを挿入したい場合は、まず素材を用意しましょう。
以下のようなサイトなら、無料で素材が手に入るので便利です。
保存した画像ファイルは「ファイル → 画像をレイヤーとして開く」から開きます。
イラストの大きさを調節するため「選択範囲 → 変形」を選択します。
左側のツールから「移動ツール」を選択して画像の場所を、イラスト四隅の選択部分から好みの大きさに調節して「OK」で確定します。
また、「左右反転」で画像が左右反転し、イラスト四隅にカーソルを合わせれば回転することもできます。
テキストなどをイラストと被せる場合や場所を変更したい場合は、レイヤーの位置や「移動ツール」で場所を変更しましょう。
イラストの背景を白抜きする方法
挿入したいイラストが背景と同化して見えにくい場合、イラストの周囲だけの色を変更すれば見えやすくなります。
左側の「自動選択ツール」を選択し、右側の□部分をクリックして背景を変更したいイラスト以外のレイヤー非表示にしてください。
そして、透明になった部分を「自動選択ツール」カーソルでクリックし、イラスト以外を選択します。
これで選択範囲が反転して、イラスト部分のみが選択されました。
次に、「選択範囲 → 拡張」をクリックします。
あまり幅を大きくすると見栄えが悪いので、自分の好みで調整してください。
左側の「バケツツール」を選択し、カラーを「白」に合わせて、拡張した選択部分をバケツで白塗りしましょう。
(必ずしも「白」でなくても良いです。自分の設定した背景に合わせて変更してください)
「選択ツール」で適当な部分をクリックすると、選択範囲が解除されます。
これで背景と同化せずにイラストが見やすくなりました。
文字の位置を微調整したい場合は、「移動ツール」で移動させましょう。
「ファイル → 書き出し」で画像ファイルとして出力できます。
また、背景を挿入したい場合は上記の方法で任意の画像を背景に設定しましょう。
文字とイラストを挿入するだけで、それなりに見栄えの良いサムネになるので、同様に作ってみてください。
まとめ
MIDI Trailの使い方
まず、こちらのサイトからダウンロードし、MIDI Trailを起動。
動画化したい楽曲のMIDIファイルをドラッグ&ドロップし、以下の5種類から表示方法を選択します。
- Piano Roll 3D
- Piano Roll 2D
- Piano Roll Rain
- Piano Roll Rain 2D
- Piano Roll Ring
MIDIチャンネル設定に不具合があると、全て同色となってしまうので注意してください。
動画の撮影方法
MIDI Trailのウインドウを選択した状態で、以下のコマンドを操作してください。
Windows:「ウィンドウズキー + G」
MAC:「Command + Shift + 5」
キャプチャウィンドウが表示されるので、□の録画ボタンをクリックして、録画を開始してからMIDI Trailの演奏を再生してください。
(録画ボタンは「ウィンドウズキー + Alt + R」でも開始できます)
キャプチャー後は、動画編集ソフトを使用して余白を編集しましょう。
こちらの記事から、おすすめの動画編集ソフトを参考に選んでみてください。
サムネイルの作り方
おすすめの作り方は「MediBang Paint(メディバンペイント)」を使った方法です。
有料版、無料版とありますが、無料版だけで十分でしょう。
キャプチャ画面をスクリーンショットで保存し、テキスト、イラスト等を挿入すれば、それなりに見栄えの良いサムネイルになります。
イラストの素材は、以下のようなサイトから入手してください。
終わりに
MIDI Trailは比較的簡単に楽曲や楽譜を動画化できる便利なソフトです。
これまで自分の作った曲を発表する術が無かった方は、これを機に楽曲を動画化してみてください。
これから作曲や楽譜を作ってみたいという方はこちらを参考にどうぞ。
また、ピアノロール動画ではなく「歌詞アニメーション」動画を作ってみたい方はこちらを参考にしてみてください。
以下の動画は私が作りましたが、TextAliveを利用すれば特殊な歌詞アニメーションも簡単に作れます。
楽曲は曲単体だけだと聞いて貰える機会が狭まります。
しかし、動画投稿をすることで、聞いて貰えるチャンスは格段に広がると言って良いでしょう。
MIDI TrailはMIDIファイルをドラッグ&ドロップするだけで動画にできる、とても簡単な方法なので、まずはダウンロードだけしてみてください。
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