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【米澤穂信】王とサーカス【本紹介・異国の地での殺人事件に挑む!】

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しろ
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皆さんこんにちは!妻のしろです。

 

今回は私の読んだおすすめ本をご紹介していきます。

米澤穂信「王とサーカス」です。

 

私は一人の作家の作品を一度読んだら、そのあと立て続けに作家読みするタイプです。

この方の作品というと、アニメ化された「古典部シリーズ」や、同じく高校生の日常を扱った「小市民シリーズ」、映画化もされた「インシテミル」などが有名でしょうか。

米澤穂信さんの作品をいろいろ読みましたが、私はこの作品が一番好きです。

ネパールの首都カトマンズでの殺人事件を扱うミステリー小説です。

※こちらは「さよなら妖精」という作品から10年後の物語なのですが、ストーリーはつながっていないので、読んでいなくても大丈夫です。

 

あらすじ

元新聞記者で現在はフリージャーナリストの太刀洗万智(たちあらいまち)はネパールの首都カトマンズに来ていました。

フリーになってからの初仕事で、月刊誌で観光記事を書くことになり、事前取材をするためです。

現地で知り合った利口な少年サガルにガイドを頼み、取材に着手しようと思った矢先、なんとネパール国王や王族計8人が亡くなる事件が起きました。

殺害した犯人はなんと皇太子だというのです。

太刀洗は記者としてこの事件の真相を記事にすべく奔走します。

滞在しているロッジの主人のチャメリに知人で軍人のラジェスワル准尉を紹介してもらいます。

ラジェスワル准尉は事件の夜、王宮の警護にあたっていました。

太刀洗はラジェスワル准尉との面会は叶いますが、取材を拒否されてしまいます。

「国王の死は他国民にとっては刺激的な娯楽となるだけだ、そのために話すことはない」と言われるのです。

さらに太刀洗はラジェスワル准尉に記者として信念を問われ、答えることができず自信が揺らいでしまいます。

ネパール政府は国王の死の詳細を明らかにせず、市民は不満をあらわにし、カトマンズの街は不穏な空気に包まれていきます。

そんな中、明くる日一人の変死体が路上で発見され、太刀洗も参考人として警察の取り調べを受けることになります。

この死体は国王の死と関係があるのでしょうか。

太刀洗は月刊誌の締め切りまでに事件の真相を掴むことができるでしょうか。

意外な結末が待っています。

ぜひ読んで確かめてみてください。

 

印象深いシーン

この本では「報道のあり方」についてを問うように書かれています。

先述のラジェスワル准尉とのシーンがこの本の一番伝えたいことなのではないかと私は考えます。

「自分に降りかかることのない惨劇は、この上なく刺激的な娯楽」という言葉、とても印象に残りました。

 

登場人物たちの魅力

太刀洗万智というキャラクターも大変魅力的です。

冷静沈着で、頭もよく、この異国で起きた難事件に挑みます。

最後に彼女を待っている事件の結末は決して後味がいいとは言えませんが、作者の米澤穂信さんらしい終末かと思います。

現地で太刀洗と親しくなる少年サガルもこの作品を異国情緒にあふれるものにしています。

日本では考えられない生活苦の中でも懸命に生きている姿がカトマンズという街を印象づけていると思います。

 

 

いかがでしょうか。

私の拙い文章力ではこの本の魅力を伝えきれていないと思いますので、ぜひお読みいただければと思います。

 

以前に紹介した本はこちらです。

よろしければご覧ください↓

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